2019年にLINE@と統合し、誰でも無料で開設/運用できるようになった「LINE公式アカウント」。
2021年現在では、新たな王道集客ツールとしての地位を確立しつつありますね。
この記事では、「地方の中小企業/店舗でもLINE公式アカウントで集客できるのか?」に焦点をしぼって、下記のような疑問に答えていきます。
この記事で解決できる疑問
- LINE公式アカウントって何がすごいの?
- 中小企業や店舗でも、LINE公式アカウントを集客に活かせる?
- LINE公式アカウントの開設~集客までのノウハウが知りたい!
記事後半では「LINE公式アカウント運用で挫折する人の特徴」も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
それでは、本編へ!
Contents
LINE公式アカウントを集客に活用すべき決定的理由
LINE公式アカウントを導入する前に押さえておきたいのが、「集客に向いている理由」ですよね。
ここでは、LINE公式アカウントが中小企業/店舗の集客に向いている理由を、5つピックアップして紹介します。
LINE公式アカウントが集客に向いている理由
- ユーザー数|国内SNSトップのユーザー数を誇っている
- 多機能性|集客に特化した機能が充実している
- リピーター獲得力|顧客との関係性構築に適している
- 情報伝達力|メッセージ開封率が9割を超えている
- 低価格性|無料で始められて、追加料金も従量課金制
1.国内SNSトップのユーザー数を誇っている
LINE公式アカウントの最大の強みは、国内主要SNSの中でダントツのユーザー数を有している点です。
公式の発表によれば、LINEの月間アクティブユーザー数は8,800万人を超えており、これは日本人口の約70%に相当します。(2021年3月現在)
※アクティブユーザー・・・月に1度は利用するユーザー
ちなみに、国内アクティブユーザー数2位のTwitterは4,500万人。次いでInstagramの3,300万人と続きます。
参考:UNIAD|主要ソーシャルメディアのユーザー数まとめ(2021年5月更新)
さらに注目したいのは「ユーザー属性」のバランスの良さです。
- Twitterは若年層のユーザーが多い
- Facebookは30代以降のユーザーが多い
- Instagramは若い女性ユーザーが多い
このように、各SNSにはそれぞれのユーザー属性に大きな偏りがありますが。
LINEは「年代」「性別」「職業」のどの属性においてもバランスがとれており、幅広いユーザー獲得に適したSNSといえるでしょう。
2.集客に特化した機能が充実している
LINE公式アカウントを利用すれば、集客に特化した様々な機能のほとんどを無料で利用することができます。
代表的な機能を5つまとめます。
1.メッセージ配信機能
- 友達になっているユーザーに直接メッセージ
- テキスト、画像、動画、スタンプなど形式は自由
- 年齢層、性別、地域を指定して配信先を絞り込み、配信効果を最大化
2.個別チャット機能
- ユーザーと1対1で会話できる
- 個別の問い合わせ、見積、予約などにも対応可
- メッセージ数にはカウントされず、どれだけ使っても無料
3.リッチメニュー機能
- トーク画面下部にメニューを表示できる
- 外部サイトへの誘導や、商品紹介、予約などを促せる
4.クーポン配布/ポイント機能
- LINE上でクーポンやポイントカードを発行できる
- 再利用率や来店率を効果的に高められる
- すべてスマホで完結!紙券やカードを作成する必要なし
5.ステップ配信
- 友達追加日からの経過日数に応じてメッセージを自動配信
- 見込み客育成が自動で完結
- 人手の少ない中小企業に嬉しい
3.顧客との関係性構築に適している
友達登録してくれたユーザーにのみ情報発信できるLINE公式アカウントは「顧客との関係性構築」に適したSNSといえます。
なぜなら、友達登録してくれている時点で、ユーザーはすでに”あなたのサービスに興味を持っている”からです。
Twitterなどと比べると拡散力の面では劣りますが、密なコミュニケーションで関係性を深めたり、イベントを実施することで、見込み顧客の信頼を獲得することができるでしょう。
あなたが”経営者”なら「リピーター獲得の重要性」については説明不要ですよね。
4.メッセージ開封率が9割を超えている
LINE公式アカウントは従来のメルマガ、チラシ、DMはもちろん、最近主流のTwitter、Facebookなどと比較しても、高い情報伝達力を有しています。
その根拠となるポイントは、全部で3つ。
1.LINEと他SNSでは「利用目的」が違う
- LINE:主な利用目的は「知人とのコミュニケーション」
- 他SNS:主な利用目的は「情報収集/トレンドの追っかけ」
あなたも、LINEから通知が来ると「おっ、友達からのメッセージかな?」とつい反応してしまうことが多いはず。
このように、LINEからメッセージ通知が届くのと、メールやTwitterから届くのとでは「反応率の高さ」に大きな差が生まれます。
2.LINEの圧倒的な普及率と利用頻度
- LINEは日本人口の70%をカバー
- LINEでしかリーチできないユーザーが多い
- コミュニケーションSNSだから、利用頻度が高い
「LINEしかやっていません」というユーザーはたくさんいますが、「Twitterしかやっていません」というユーザーは極めて稀です。
またLINEの場合、知人とコミュニケーションを取るためにアプリを起動する機会が多いため、「メッセージに気づかれない可能性」が圧倒的に低くなります。
3.双方向のコミュニケーションが取れる
- チラシやDMは一方的な情報発信
- LINEならユーザーと双方向のコミュニケーションが取れる
LINEチャットなどの機能に代表されるように、ユーザーと近い距離間で双方向コミュニケーションが取れる点は、LINEの強力な武器と言えます。
また、LINE公式アカウントの様々な機能を使うことで、ユーザーを巻き込んだイベントが実施できたり、利用率の向上やファン化の促進にもつながります。
5.無料で始められて、追加料金も従量課金制
LINE公式アカウントは中小企業や個人でも無料で開設でき、フリープランを含めた3つの料金プランで運用可能です。
規定数を超えるメッセージを配信する場合は、超過した分のメッセージだけ追加課金される「従量課金制」となっています。
メッセージを配信すればするほど”一通あたりの料金が安くなる仕組み”もあるなど、予算に余裕がない中小企業/個人には嬉しい料金形態ですよね。
LINE公式アカウント運用における費用については、以下の記事で詳しく解説しています。
5分程度で読めますので、本記事の後にぜひチェックしてみてください。
》参考:【2021年版】LINE公式アカウントの費用まとめ|”中小企業/個人”に優しい3つのプラン
「LINE公式アカウントで集客」は現実的に可能なのか?実例から検証
- 「LINE公式アカウントのメリットは分かったけど、実際、本当に集客できるの?」
- 「地方の中小企業や店舗レベルでの成功率ってどれくらい?」
このような疑問を解決するため、いくつか実例をご紹介します。
結論をいうと、ご紹介する実例はどれも「誰でもマネできる事例」なので、ぜひ御社でも取り入れてみてください。
LINE公式アカウントの導入事例
- 深夜帯の来店数が160%まで増加したカラオケ店のタイムライン活用術
- 売り上げ40%アップに成功した鉄板店のLINEチャット活用術
1.深夜帯の来店数が昨年対比160%!とあるカラオケ店のタイムライン活用術
引用+事例参考:LINE for Business|深夜帯の来店数が昨年対比160%!タイムラインを利用したカラオケ店の活用事例
佐賀県唐津市に店を構えるカラオケ店「コロッケ倶楽部」。
同店はLINE公式アカウントを導入したことで、課題だった深夜帯の集客を昨年対比160%まで改善しました。
実施した施策とその効果は?
- ポスター設置やフロントでの声かけ→友達5,000人増
- タイムラインでのクーポン配布/拡散→深夜帯集客を60%改善
同店の場合、LINE公式アカウント導入後は店内外にポスターを設置したり、フロントでの声かけからスタートしました。
しかしすぐに伸び悩み、しばらくの間 友達数は5,000人ほどで横ばいになったといいます。
当時の状況を変えるべく打った施策が「タイムラインでのクーポン配布」でした。
友達登録していないユーザーでも利用可能なクーポンを配布したことで、友達の友達、そのまた友達へとクーポン(および投稿)が拡散され、効果的に友達を増やすことに成功したのです。
また、タイムライン上で「クーポンの内容をユーザーに決めてもらう」といった施策も効果的だったといいます。
参考:LINE for Business|深夜帯の来店数が昨年対比160%!タイムラインを利用したカラオケ店の活用事例
ユーザーを巻き込むことで投稿がさらに拡散され、店舗との距離感をグッと近づけることができた、再現性の高い事例といえるでしょう。
2.売り上げ40%アップに成功した鉄板店|秘訣はLINEチャットでの信頼構築
引用+事例参考:LINE for Business|売り上げ40%アップに成功した鉄板店|秘訣はLINEチャットでの信頼構築
東京 西萩窪に店を構える、個人経営の鉄板店「鉄板バル bloom」。
同店はLINE公式アカウントの導入で、売り上げの30~40%アップに成功しました。
実施した施策は?
- ローストビーフ1人前プレゼント→友達増加、SNSでの拡散
- LINEチャットでの予約受付→受付業務の効率化、利便性向上
- LINEチャットでの信頼関係構築→リピーター増加
営業中は従業員3名ほどでお店を回しているという鉄板バル。忙しいときに電話予約などが入るだけで、お店が回らなくなることもしばしばあります。
しかし、LINE公式アカウントを導入し LINEチャットでの予約受付を始めたことで、そのような事態が激減したといいます。
お客様からも「LINE予約の方がラク」との声が多く、今では予約注文の約半数がLINEチャットから入るんだそう。
LINEチャット予約の効果
- 電話対応のコスト低下
- 予約内容の聞き間違い低下
- お客様の利便性向上
また、週に一度ほど「新商品紹介」を含むメッセージを送ることで、再来店を促したり。
友達追加時や予約受付時の丁寧な対応も、信頼関係を構築のために意識しているそうです。
引用:LINE for Business|売り上げ40%アップに成功した鉄板店|秘訣はLINEチャットでの信頼構築
LINE公式アカウント開設~集客までの王道パターン
LINE公式アカウントを開設してから集客に結び付けるまでの流れは、実は”ほぼほぼ”決まっています。
LINE公式アカウント運用の流れ
- とにかく友達を増やす
- 友達との関係性を構築する
- サービス利用/再利用を促す
1.とにかく友達を増やす
LINE公式アカウントを開設したら、まずは「友達増加」につながる施策をバンバン打ちましょう。
※友達がいなければメッセージ配信しても意味がない
友達を増やすためにやるべきこと
- 友達追加する”メリット”を用意する
- スタッフからお客さんに登録をうながす
- 店頭や座席にPOPやポスターを設置する
- SNSなどでLINE公式アカウントを紹介する
- ホームページやメルマガで紹介する
- LINE広告を利用して宣伝する
友達を増やすうえで重要なのは「お客さん側のメリット」を用意することです。
「友達登録で10%OFFのクーポン発行!」や、「クーポンやセール情報を毎週お知らせ!」など、お客さんの目線に立ってメリット(インセンティブ)を用意することが大切です。
2.友達との関係性を構築する
LINE公式アカウントは、友達を獲得したところからがスタートです。
アカウントを運用するうえで重要なのは「ブロックされないこと」と、「ユーザーとの距離を近づけること」の2つです。
関係性構築で大切なこと
- 常に”お客様視点”をもって運用する
- インセンティブのある情報を発信する
- 一方的にメッセージを送りすぎない
- ユーザーの属性ごとに発信する情報を変える
- ユーザー参加型のイベントを実施する
お客様一人一人の生活を意識して、あなたのLINE公式アカウントがどういった場面で「役立てるのか?」を、常に考えながら運用していくと良いでしょう。
3.サービス利用/再利用を促す
お客様との仲が深まってきたら、いよいよ「サービス利用/再利用」を促しましょう。
サービス利用/再利用を促す方法
- LINE公式アカウント上でクーポンを配布
- ショップカード活用でポイントに応じた特典を付与
- LINEチャット活用で予約受付を可能に
- 期間限定のセール情報を宣伝する
- キャンペーン情報を宣伝する
- 新商品情報を宣伝する
- リッチメッセージで視覚的に魅力を宣伝
- リッチメニュー導入で利便性を向上させる
- 時間帯を意識したメッセージ配信
基本的な考え方は先ほどと同じで、「お客様視点での運用」を心がけることが大切。
たとえば飲食店のアカウントなら、お客様が「何食べようかな?」と考えているタイミングでメッセージを配信するなど。
※平日のランチ時間前や、金曜日の夜など
ちなみに、業種別の最適なメッセージ配信頻度+時間帯に関しては、LINEの公式サイトにて詳しく解説されていますよ↓
》参考:LINE for Business|最適なメッセージ配信頻度と時間帯
【注意】LINE公式アカウントは「起死回生の一手」にはなりません
最後になりますが「LINE公式アカウント運用との向き合い方」について、話させてください。
もしかすると、この記事を読んでいるあなたは
「すでにTwitterやFacebookを活用しているけど、あまり効果を感じられない」
「流行りのInstagramも始めてみたけど、正直期待できない」
「次こそはLINE公式アカウントで一発当ててやろう!」
という心持ちでいるかもしれません。
結論、その考え方ではLINE公式アカウントでの集客もきっと上手くいきません。
なぜなら、LINE公式アカウントは「中長期的に育てて、効果を上げていくもの」だからです。
具体的な期間でいうと1~3年ほど。
そしてそれは、TwitterやFacebookなどの他SNSでも同じことです。
LINE公式アカウント集客において大切なこと
- 最低1年は継続する覚悟をもつこと
- 地道に発信し続ける体制を整えること
- SNSは自社の立派な資産であると理解すること
世の中にあふれている「LINE公式アカウント集客の成功事例」も、最低1年以上の期間を要して、ようやく実を結んだ事例がほとんどです。
※本記事で紹介した事例でもあえて時間軸の説明を省きました
甘い情報だけを鵜呑みにして、ノリだけで始めて上手くいくものではありませんので、ご注意ください!
ではでは、今回はこれにて!
最後までご覧いただき感謝します。